休憩室
2010.10.20【 堀鍔学園(短編)】
黒鋼は股の間に膝をいれ杭を打つと、両手を顔の横の壁についた。顔を背けようとするのを額でそっと押し止どめ、キスをする。「や、人が来るから・・・」「誰も来ねぇよ」押し殺すような声で耳元に囁けば抵抗が一瞬停止する。黒鋼はその機を逃さずシャツを捲り上げた。逃げられないよう、片手を腰にまわす。「あ、やぁっ」指は胸の飾りを弄び、唇と舌が口腔を侵す。次第に快楽が弛緩を呼び、更に激しく求め合う。膝の杭を外し、腰を...全文を読む
ホームシック
2010.10.30【 堀鍔学園(短編)】
涙が冷たくて、ユウイは目を覚ました。また、泣いていた。最近目が覚める時は何時も夢を見ている。決まって昔の夢を。まだファイが、傍にいた頃の夢を。あの日、ファイは何の前触れもなく言った。「ユウイ、オレ日本で先生になるんだ」始めは冗談だと思った。イタリアと日本、何の関係も無いところで、なぜ教師になると言うのか、おれには分からなかった。そして結局解らないまま、ファイを送り出した。それから何年か経ったある日...全文を読む
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